オリジナル小説 魔法少女まどか☆マギカ

魔法少女まどか☆マギカ 別編 再臨の物語(1-7)

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>>>魔法少女まどか☆マギカ 別編 再臨の物語(1-1)

 

杏子は気を失っているゆう子を背負い、家まで送り届けようとしていた。

マミは学校に残って後始末をしていくらしい。今回の尾島中学の件は
そのまま放置しておくことはできないということだった。
ただ、学校の校舎や敷地に損壊はなく
(マミが放った砲撃も、魔女の結界内のことなので現実世界の校舎には傷ひとつなかった)
生徒や教師たちは気を失っているだけなので大事には至らなかったが。

問題はゆう子だ。

ゆう子がグリーフシードを持っていた。

そしてゆう子が言っていた

「私のせいで杏子ちゃんを危険な目に・・・」

あの言葉、まさか魔女の結界もイチジクの使い魔もゆう子が生み出したものなのか。

(ということは、ゆう子が無花果の魔女?
今あたしの背中で、静かに寝息を立てて眠っているこの子が魔女?)

それとも、ゆう子は魔女の意思に操られているのだろうか。

帰りがけにマミから言われたのは

「佐倉さんは、ひとまずゆう子ちゃんを家まで送り届けてもらえないかしら。
私は残ってここの後始末をしておくわ。
他の生徒や教師たちにとっては、集団催眠のような怪現象としか記憶に残らないはずだけど
警察や救急車には届けたほうがいいと思うから」

マミのことだから、そこらへんは上手くやるだろう。

「それから家まで送り届けたら、できるだけその子の近くで見守っていてほしいの。
さっきは何とか正気に戻ったけど、また魔女の結界が発動したら次はどうなるかわからないわ」

さっき、

教室で杏子が払い飛ばしたグリーフシードはゆう子の胸元に戻した途端に消えてしまっていた。

消えた、というかゆう子の体に吸い込まれていったようだった。

「その時はまた、グリーフシードをゆう子の手から取り上げればいいんじゃないか?」

同じ要領で、魔女の結界は消えるかもしれない。

「ねえ佐倉さん、私たちが持つソウルジェムの特性を覚えているかしら。
ソウルジェムと持ち主が100メートル以上離れると、どうなるか」

ソウルジェムは持ち主の魂を宿しているので、肉体から離れすぎてしまうと
魂との結合が途絶え肉体の活動を維持できなくなる。
魔法少女にはその限界距離が100メートルくらい、というルールがある。

「私たち魔法少女は少しくらい離れても大丈夫よね。でもさっきのゆう子ちゃんは
ちょっと離れただけで魂と肉体の結合が途切れたように身体の活動が停止していたでしょう」

確かにあの時のゆう子は、魂のない抜け殻のように力なく倒れてしまった。

(そうだ、さやかの時と同じだ)

杏子は同じ光景を、以前にも見たことがあるのを思い出した。

――――美樹さやか

杏子やマミと同じくキュゥべえとの契約者だった彼女は
初めのうちは魔法少女としての考え方の違いで杏子と対立していた。
その時にちょっとしたアクシデントで
ソウルジェムを肉体から遠くに手放してしまったことがあったのだが、それとまったく同じ光景だった。

が、

「ちょっと待てよマミ、それは魔法少女だからソウルジェムと肉体の限界距離があるんだろ?
でもゆう子は魔法少女じゃないし、あれはグリーフシードだぞ?」

「ええ、ゆう子ちゃんは魔法少女じゃないわ」

「だったらどうして、ゆう子からグリーフシードを離すとそんなことになっちゃうんだよ」

「それと、あれはグリーフシードではないかもしれない」

「え? あれがグリーフシードじゃないだって?」

杏子は、わけがわからないという顔でマミを見て

「マミ~、ほむらみたいな言い方しないでくれよ。
もっとわかりやすく言ってくれないとわからないって」

「ごめんなさい。私も確証があるわけじゃないから、曖昧な言い方しかできないの」

それについても調べてみるから学校に残るということらしい。

「だから少しだけ、時間をもらえるかしら。何かわかったら、私もすぐにそっちへ向かうから」

魔女の痕跡を探してみるのか、マミは杏子にはできないソウルジェムの使い方をしていたから
もしかしたら何か見つけられるかもしれない。

「わかったよ。でも、なるべく急いでくれよな」

結局、また魔女の結界が発動したらどうしたらよいのかわからないまま杏子は学校を後にした。

 

続く

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